ep54 忘却の彼方

多くの忘却なくしては人生は暮らしていけない

　　　　　　　　　～オノレ・ド・バルザック～












人は忘れるからこそ、様々なストレスから解放される。

記憶に残すことも憚られる恥の記憶は勿論、楽しかった日々のこと、
毎日のように遊んだ幼馴染の顔ですら、人は忘れてゆく。

忘却は必需であり、残酷である。

そして、私は今、心から願う・・・。





























引き篭もり勇者「どうか忘れられていませんように・・・」







※ep38参照







 

 

 

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BANX「すっかり涼しくなってきましたねぇ」









ぽんくす「秋まっさかりですね」









ペケロク「今年は秋刀魚が高くテ困ってしまうネ」









ぽんくす「アナタ本当に機械ですか・・・」









記録嬢「♪」









BANX「暫くぶりにしていましたが、ファーレンも随分変わって
　　　　きたんですかね？」








ぽんくす「あ、何だか学校が出来るとか何とかですね。
　　　　　体験入学みたいなのもあるみたいですよ」








BANX「あ～、今まで学校って無かったんですもんね。
　　　　すっかり忘れていましたよ」








委員長勇者「常識じゃないですか、そんなことっ」









コギャル勇者「ありえなくな→い？」

 

BANX「いや、まあアナタ方のお陰で忘れてたんですけどね」









ぽんくす「忘れていると言えば


 




















 




































ぽんくす「何か忘れてませんかね？僕たち」









BANX「はてさて？何か忘れてましたっけ？」









ぽんくす「何か長期的な検証をしてた気がするのですが・・・」









BANX「ふむ？気のせいじゃないですか？」









ペケロク「きのせいキノセイ」









ぽんくす「そうですかねぇ・・・」














































BANX「さて、今日集まって頂きましたのは、ちょっとしたご報告の為です」









ペケロク「報告？」









BANX「ええ、引き篭もり勇者の結果につきまして・・・」

 

 

 

 

ぽんくす「いや、それだよ！！」








BANX「それ、とは先ほどの研究云々ですか？
　　　　彼のプロジェクトはあくまでパジャマというオシャレが惜しかった
　　　　だけで、我々の研究とはそもそも飛びとは何かという







ぽんくす「いいから結果はどうだったんですか？
　　　　　　まさかの結果気になってますコメントまで
　　　　　　頂いちゃってるんですから・・・」




 


ペケロク「そもソも、ミレニアムクろーバークエって何ヵ月前の
　　　　　イベントよ・・・」








BANX「いや～。でも本当、つまらない結果だったんですよ～」









ぽんくす「え・・・それって・・・」









BANX「では、当時の映像をVTRでどうぞ」

















 

 










































































































引き篭もり勇者「お・・・・」







































引き篭もり勇者「おおおおおおおお！！！」










































引き篭もり勇者「成功だあああああ！！」










































































「へ～～」












BANX「ホラね？面白くないんですよコレ」









引き篭もり勇者「え？！ちょ？！・・・酷くないですか？！」









BANX「だって普通に成功しちゃってどうするんですか？」









引き篭もり勇者「じゃあ一体何がしたかったんですか・・・
　　　　　　　　　　僕、一年も頑張ったんですよ？」








BANX「頑張ったのはこっちですよ。
　　　　ログインボタンを押してみたい衝動と戦ったんですから」








引き篭もり勇者「葛藤するなよ！！」









BANX「で、ですね？
　　　　寄せられたコメントによりますと、学校設立に伴いまして
　　　　ログイン場所が強制移動になるらしいのですよ・・・」







引き篭もり勇者「はぁ・・・それがどうかしたのですか？」









BANX「開発さんがついウッカリで、その格好のまま
　　　　ログインできちゃう・・・とかね」








ぽんくす「いや、それは無いでしょう・・・」









BANX「あったら凄いことじゃないですか？
　　　　というわけで、引き篭もりさんは引き続き待機でお願いします」








引き篭もり勇者「嫌ですよ！！約束通りここから出して下さいよ！！」









BANX「誰もそんな約束してませんよ？
　　　　大丈夫！今度はすぐですから！
　　　　今度こそ、忘れるかもしれませんが」








引き篭もり勇者「嫌だああああああ！！」
















































 

 

～To be continued～


 

 

 

忘却するには早すぎる思い出

 

つい先刻でありつつ、遠くなってしまった日々を

 

私は出来る限り、これらを覚えておき、かの方の偉業の数々を
決して脚色することなく伝え、待っていようと思います

































 

可能性を広げ感動を与え続けた、かの方の偉業を

 

 

 

 

お戻りになる日に、ほのかな期待を寄せながら