ep19 勇者採用試験

ファンブルグ新聞　号外

○月×日
 

昨夜、ファーレン国王が執務中に倒れ、王宮を震撼させた。
王室医師からの発表によると、原因は過労によるものであり、症状は軽く問題は無いと
している。
これを受けオスカー氏は、国王の負担を減らすべく公務縮小を議会に提案するとの
ことである。
決議は本日昼過ぎに行われる予定。

昨年より王位継承問題で議会が二分し、諸外国から手厳しい評価を受けていた
ファーレンにおいて、今回のオスカー氏の迅速な対応は高く評価されており、
その流れを受け今回の決議も即時可決される可能性が高いとの見方が有力である。

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BANX「みなさん揃いましたね？
　　　　では、緊急ミーティングを始めたいと思います」








ぽんくす「全員が揃うのは珍しいですね
　　　　　　何か重要な話ですか？」








BANX「はい
　　　　実は、わが王立飛び研究所に議会から特使がありましてね
　　　　まあ、平たく言えば任務の追加ですよ」







サングラ子「とうとう議会から突っ込みが来たのか？
　　　　　　　仕事しろって」








BANX「はてはて？
　　　　我々は常に仕事を行っていますよ？」








サングラ子「そうか・・・
　　　　　　　それは気付かなかったよ」








BANX「で、今回の仕事なのですが
　　　　先日国王が倒れたことはご存知ですよね？
　　　　あの後の議会の決定で、国王の公務軽減の為、
　　　　勇者候補の選別を我が研究所に移すことになったのですよ」






サングラ子「はあ？！
　　　　　　　そんな重要な仕事を任せちまっていいのか？
　　　　　　　勇者の発見なんて、現状最優先項目じゃないか！」







BANX「そうなんですよねぇ
　　　　まあ巷では、すでに勇者は見つかっていて、今の試練は
　　　　単に軍事力増強の為なんて噂も流れてますからねぇ。
　　　　あながちデマではないのかもですね」






記録嬢「？？」









ぽんくす「何やら難しい話ですね」









BANX「まあ、とにかく勇者の選定をすれば良いわけですよ
　　　　試練の回廊から出てきた勇者候補たちが我々のところを
　　　　尋ねてきますので、その方達の面接を行います」







サングラ子「俺達で分かるもんなのかね？」









BANX「面接だけでは難しいかもしれませんので、簡単なクエを
           行ってもらってその行動を観察して判断しても良いと思いますよ？
　　　　ちなみに、我々が合格としたところで初めて国王の試験が
　　　　受けられる形になります」






サングラ子「なるほど
　　　　　　　ふるいにかける訳か」








記録嬢「？？」









ブタ型通信機（ヌシ）「なるほど
　　　　　　　　　　　　　面白そうじゃなくって？」








（ビクッ！！）
記録嬢「！？！？」









BANX「まあ、あまり堅苦しく考えずに行きましょう
　　　　議会もウチには、さして期待してないでしょうから」








サングラ子「そんなんで良いのかよ・・・」









BANX「あと、全員で面接するのも面倒ですので、交代制で2人づつで
　　　　行いましょう。
　　　　ちなみに、今から1人目の面接を行います
　　　　面接官は・・・ぽんくす君、グラ子さんでお願いします」






ぽんくす「はい！
　　　　　　やっと仕事らしい仕事ができますね！！」








サングラ子「面倒臭ぇなぁ・・・
　　　　　　　ぽん、任せた」








BANX「では二人とも、宜しくお願いしますね！」

～リセリア城前～

ぽんくす「どんな人が来るのかなぁ！
　　　　　　楽しみですね！」








サングラ子「いや、俺は面倒臭い」









ぽんくす「せっかく仕事らしい仕事ではりきってるのに、
　　　　　　やる気を削ぐようなこと言わないで下さいよ・・・」








サングラ子「オマエら本当にめでたいよなぁ」









ぽんくす「あ、勇者候補さんが試練を開始したみたいです！
　　　　　　ちょっと通信機で様子を見てみましょう！」























チャラララ～ン♪（召還音）

















「おうおうおうおう・・・・・」






















「おうおうおうおうおうおう」


































江戸っ子勇者「おうおうおうおうおう！！」


















サングラ子「不合格」









ぽんくす「早！！」









サングラ子「いや、だってコイツさ、ヌシと同じ匂いがするぜ？」









ぽんくす「それでも、もうちょっと様子を見てみましょうよ！！」
















































ぽんくす「ほらほら！
　　　　　　戦闘職向きっぽいですよ？！
　　　　　　ひょっとしたら勇者かも！」















































あの人「あの！すみません！
　　　　　私も一緒に





































あの人「連れ







































あの人「てっ







































あの人「て・・・・・」











































「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」















ぽんくす「せっかちな人ですね・・・」









サングラ子「・・・不合格」









ぽんくす「まあまあ、話してみたら良い人かもしれませんし・・・」

















































江戸っ子勇者「おうおうおうおうおう！！」









アーメイ「なんだ貴様！！
　　　　　　わしがくれてやった服はどうした？！」








江戸っ子勇者「へっ！！
　　　　　　　　　今日は暑ぃくれぇよ！！
　　　　　　　　　あんなもん着てられっかい！！」







アーメイ「しかもなんじゃ貴様！
　　　　　　わしがくれてやったペットはどうした！！」








江戸っ子勇者「俺っちは喧嘩で負けたことは無ぇんでぃ！
　　　　　　　　　あんなチビっこいのの手助けなんざ、
　　　　　　　　　いらねぇよ！！」







アーメイ「ナメおって！！
　　　　　わしを甘く見るんじゃないわい！！
　　　　　いくぞ！！」




















































































サングラ子「アーメイ・・・
　　　　　　　　素っ裸に負けてんじゃねぇよ・・・」








ぽんくす「この人、そろそろここに来ますね・・・
　　　　　　どうしましょう？グラ子さん」








サングラ子「任せた」









ぽんくす「ええぇぇ？！」























「おうおうおうおうおうおうおう」























「おうおうおうおうおうおうおう！」












































「おうおうおうおうおうおうおう！！」

















サングラ子「おうおうおうおう、うっせ～よ！
　　　　　　　テメーはオットセイかっつ～の！！」








ぽんくす「わわ！
　　　　　　グラ子さん抑えて抑えて！！」








江戸っ子勇者「おうおう！
　　　　　　　　　てめぇらが面接官かい？！
　　　　　　　　　早ぇとこ面接とやらをやってくんねぇ！！」







ぽんくす「はい・・・
　　　　　　では、質問しますね
　　　　　　えっと・・・職業に就くなら何を希望しますか？」







江戸っ子勇者「俺っちぁ、でぇく（大工）だな！！
　　　　　　　　　火消しも捨てがたてぇけどな！！」














































































サングラ子「不合格」









ぽんくす「頑張って立派な家を建てて下さい・・・」

～To be continued～